Babylonコミュニティアップデート|2025年8月14日号

Ledefiリサーチ事業部
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本稿は、プロトコルのマイルストーン、BTCFi の進展、エコシステムにおける活動、そして Babylon コミュニティ全体からの最新情報をまとめた隔週レポートである。

BTCFiエコシステム状況

現在のBTCFiエコシステムの状況を示す図である。


2025年8月18日時点のbitcoinのステーキングAPRは0.38%、またBabylonを通してステークされたbitcoinのドル建て価値は約57億ドルであった。またBABYトークンのステーキングAPRは19.99%で、Babylonを通してステークされたBABYトークンのドル建て価値は約1.08億ドルであった。

Babylon Founders Call: BTCFi の未来を築く

Babylon Founders Callは創業者によって四半期に1回開催されるコールで、第1回のFounders Callでは、プロジェクトの重要な達成目標を示すマイルストーンが共有された。その内容には、50億ドル規模に及ぶトラストレスBTCステーキングに加え、複数のチェーンやサービスへ分散して運用できるマルチステーキング、Ethereum上のスマートコントラクトやアプリをBabylon上でも動作させるためのEVM対応、さらにはトラストレスなビットコイン・ボールト、そして今後のロードマップに関する項目が含まれている。

チームはコミュニティから寄せられた懸念に応え、採用の進展状況を示すとともに、開発者やコミュニティ、さらにはミームによる貢献を通じてBTCFiを成長させることを呼びかけた。

🔗https://x.com/babylonlabs_io/status/1955645774047633825


Babylonホワイトペーパー:BTCFiの未来を支えるTrustless Bitcoin Vaults

Babylonの新しいホワイトペーパーは「トラストレス・ビットコイン・ボールト(Trustless Bitcoin Vaults)」を紹介している。これにより、ブリッジ(異なるブロックチェーン間で資産を移動させる仕組み)やカストディアン(利用者に代わって資産を管理する第三者)に依存することなく、ネイティブBTCを直接用いてDeFiを利用できるようになる。これらのボールトは、効率を高めるよう改良されたBitVMの最新版「BitVM3」上に構築されており、BTC保有者は完全にセルフカストディを維持したまま、レンディング、ステーブルコイン、パーペチュアル(永久先物)取引にコインを活用することが可能である。さらにBabylonのステーキング・プロトコルと統合することで資本効率を高め、BTCFiエコシステムの拡張を後押しする仕組みとなっている。

🔗https://www.youtube.com/live/84tBYn6qot8?t=7262s

Babylon Foundation ソーシャルエアドロップ完了

Babylon Foundationによるソーシャルエアドロップが無事に終了し、トークンの配布も完了した。8月4日(月)UTC午後12:00までに登録を済ませた参加者には、登録済みのBABYアドレス宛にBABYトークンが配布されている。

https://x.com/bbn_foundation/status/1953507224548257836


1億ドル規模のATA取引、BabylonのBTCFiエコシステムに参加

Babylon Foundationがファンド出資者として参加するBaby BTC Strategic Capitalは、NASDAQ上場企業であり、中国を拠点にした国際教育サービスを提供するATA Creativity Globalに対し1億ドルを投資し、同社の経営権を取得するとともに、BabylonのトラストレスBTCステーキング・エコシステムへ統合することを計画している。本取引により、ATAを伝統的な資本市場とBTCFiをつなぐハブへと変革させることを目的としており、ATAはBABYトークンおよびBTCを含む戦略的準備金を構築する予定である。

https://cointelegraph.com/press-releases/baby-btc-strategic-capital-signs-term-sheet-with-nasdaq-listed-ata-creativity-global


🔧 Tech in Motion: プロトコル・アップデート

Babylon Genesisにおいて、プログラムに基づき自動的に実行されるBABYトークンのデフレーション施策に関するガバナンス提案が可決された。つまり、BABYトークンの価値を維持するため、あらかじめ設定された仕組みに従って供給量を段階的に減らしていくこと方針をコミュニティが承認したということである。

https://x.com/babylonlabs_io/status/1955388845815664978


🐲 Babylonインターン、ついにマイクを握る

ブランド名をめぐる争いも、インターンの影響を受けずにはいられなかったようだ。今週、運営は「gBabylon」という名称を採用しようとしたが、インターンは独自のアイデアで「gBaby」を一気に盛り上げた。

こうしたネーミングの小競り合いからミームを使ったやり取りに至るまで、このインターンの動きは、Babylon Genesisは単なるビットコインのインフラではなく、一つの文化でもあることを体現している。

🔗https://x.com/babylonlabs_io/status/1955690827579371615


🔭 今後の展望

  • EVMテストネット

    Babylon Genesisは、Ethereum互換の環境であるEthereum Virtual Machine(EVM)を実装し、開発者が既存のEthereumツール(例:Solidity、Metamaskなど)を使って、Babylon上にDeFiアプリケーション(dApp)を簡単に展開できるようになる予定である。これにより、BTCFiが開発しやすくなり、より多くのユーザーや開発者を引き込むことが期待される。

  • マルチステーキング・テストネット

    単一のBTCを使って複数のネットワーク(例:Ethereum RollupsであるOptimismやArbitrum、さらにはCosmosチェーンなど)にステークすることが可能になる機能である。これにより資本効率が向上し、複数のリワード源を同時に獲得できるようになる。

  • ボーナス・エアドロップ

    公式には具体的な詳細はまだ公開されていないが、コミュニティやユーザーを対象とした インセンティブ特典としての追加エアドロップ の可能性が高い。正式情報や参加条件については、Babylon公式のアナウンスを待つ必要がある。

  • トラストレスBTCボールト・テストネット

    ネイティブBTCを信頼できる第三者(カストディアン)を介さずにDeFiで活用できるようにするための、トラストレスなBTCボールト技術の検証環境である。BitVMベースのボールトにより、BTCをステーキング・レンディング・ステーブルコイン・パーペチュアル取引に利用でき、Babylonのステーキングプロトコルとの統合で資本効率を高めることを目指している。